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2024年2月6日、指揮者の小澤征爾氏が亡くなりました。 心不全の由、享年88歳でした。
画像は、朝日新聞2024.2.10から。<画像をクリックすると拡大できます>
私が小澤征爾氏を知ったのは、中学生のころだったでしょうか。
確かTVで、指揮者コンクールで日本人初の優勝と報道された時でした。
(年表を見ると、「仏、ブザンソン指揮者コンクール、1959年の時であったでしょう)
その時のTVで紹介された映像は、躍動的で生き生きとした指揮ぶりでとても感動的でした。
ああ、面白い!、楽しそう!
これまでの指揮者として思い描く像は、怖い顔をして静かにタクトをイメージとは全く異なる指揮者でした。
大違いです。
それに刺激されて「ぼくの音楽武者修行」(音楽之友社、1962年)も読みました。
そこには青年小澤征爾が、あの四角い顔の小柄な日本人として、世に、それもクラシックの本場のヨーロッパでデビューしようと走り回っていたころの本です。
指揮者ってかっこいいな、と初めて私は音楽の世界をイメージできました。
音楽には縁のない私の田舎の生活環境からは、とてつもなく広い、煌びやかな世界を垣間見ました。
でも、昨年秋TVが伝える映像は、長野県松本市で開催されたサイトウ-キネン-コンサートで舞台に上がった氏の姿に驚かされました。
それは、毛布にくるまれて車椅子の弱弱しい小澤征爾氏でした。
クローズアップされたその映像には、彼の表情からは、「皆さん、ありがとう。これが私の最後のお勤めです」と語っていたように思います。
いま、やはり、そうか・・・と感じました。
とうとう「その時」がきたのです。
世界の音楽界で一世を風靡した偉大な日本人音楽家、マエストロがその生涯を遂げました。
日本の大きな人的資産をいま失ったと思いました。
合掌
私が還暦を過ぎて、急に音楽を習い始めた気持ちの中に、この中学時代で受けた小澤征爾氏の強烈な印象もあったのかも知れません。
以上