現在、私の所属する音楽団体には、本格的なオーケストラ練習会が隔週にあります。
私は、その練習会に見学を毎回させてもらっています。
やはり、生のオーケストラはいい。素晴らしい音が聴けます。
オーケストラの練習会を間近で聴ける機会は、そうありません。
ここで、いち音楽ファンとして感じることができるのは、2つ。
一つは、「音楽を創り上げていく過程」が、とても面白くそして興味深いのです。
練習ですから、音は時々止まります。
指揮者の指示が飛びます(しかし、何と言ったかは、会場の後ろでは聴き取れません)。
再び、演奏が始まります。
細かい修正点は分かりませんが、グッと統一された和音の響きが増した感があります。
指揮者が、高い椅子に座ってますが、音が高揚するに従って身体は椅子の上で跳ねます。
そして、ついには立ち上がって、全身を使っての指揮となります。
そんな緊張感も、とてもいいものです。
二つめは、「会場に響く生の音楽」です。
会場いっぱいに響く管楽器や打楽器(特にティンパニー)の音。
その間を流れるバイオリンやチェロ等の弦楽器の重厚なメロディの調べ。
いろいろな楽器の音が聞こえてきます。
(視線を向けると、その音が聞こえるのは、人間の面白いところです)
自宅で、YoutubeやCDで聴くクラシック曲とは、圧倒的な違いです。
音の風圧とでも言ったらいい、音が迫る迫力です。
蛇足ながら、私のなまじの音楽知識を覆す名曲の
新たに広がる世界への感動です。
例えば、最近のロッシー二の
「ウィリアムテル序曲」です。
この曲が、チェロの五重奏から始まる曲とは知りませんでした。
夜明けを連想する静かな始まりです。
次に強烈な嵐を思わせる大音響が響き、それが過ぎると、穏やかな田舎の風景へ。
最後は、あの聞きなれた勇壮な行進曲からエンドへ。
こんな構成の曲とは、知りませんでした。 楽しいですね。
毎回2時間ほどのこの練習会通いは、私の音楽の世界を拡げてくる「名曲の学びの場」です。
とてもいい機会をいただいています。
以上