私の雑記帳

楽器をはじめたのが遅いので、「他の人ほど指が回らない」が、「よく弾ける人がうらやましいとは思わない」。
日本のコントラバス界を代表する奏者の池松宏氏はいいます。

「音楽が好きなので、試行錯誤が苦にならない。
できないから、足りないから、前に進める。
演奏家としてのピークは今。
いつまでうまくなり続けられるか、そこにワクワクする。
レッスンでボロクソに言われると、その時は腹立たしいんですけれど、できていない自分を発見するきっかけになる。
だから僕は褒められるよりボロクソに言われたほうがうれしい」
(2024.1.11 朝日新聞 夕刊)

何年か前に、彼の単独の演奏会を聴いた。
素晴らしかった。あの大きなコントラバスで、繊細なバイオリンの響きのほどを聴かせていただいた。
コントラバスのあの低音が、私の心を掴んだ。

氏は、こどものころは、スポーツ少年。高校の時に管弦楽部に入りクラシックに開眼。
桐朋学園大を出て、いまN響とNZ交響楽団の首席奏者を務める。
新譜「ロマンティック」でシューベルトの音の余白やピチカートの深みに、洒脱なセンスを残し、「僕はもっと清冽なイメージで弾きたい」と。


氏の プロにしてのこれらの言葉が、下手な私に勇気を奮い起こしてくれます。

以上
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