私の雑記帳

チェロを習い始めて、次の難関が、調号「b」(フラット)のつく楽譜です。

この難関に出会ったのは、オーケストラで練習した「モーツアルト 交響曲39番 変ホ長調K.543 」でした。
bが3つも付く変ホ長調の楽譜です。(下図。第一楽章の冒頭部です)



チェロの弦は、音の高い方から以下の順になります。
第1線 A(ラ)
第2線 D(レ)
第3線 G(ソ)
第4線 C(ド)

変ホ長調は、bが3つですから、B(シ)、E(ミ)、A(ラ)の音が半音下がります。
それ故、第1線のA(ラ)の開放弦は弾けません
そこで、A(ラ)の弾くポジションは、下の第2線の高い音(チェロのブリッジの方向)に移ります。
これが、初心者にとっては、「大ごと」です。

更に、この「Ab(ラb(半音低い)」の音は曲の流れに乗っていますから、その前後の音は第2線に移ります。
いままで習ってこなかったポジションで、譜面に沿ってその「音」を弾かねばなりません。
まさに汗、汗 (-_-;) です。

下図は、その第二楽章の冒頭部です。b(フラット)が4つになりました。「変イ長調」です。
mozart sinfo 39 2mov
今度はD(レ)も半音下がります。




こうなると、開放弦のAとDが弾けません。 初心者にとってはもうパニックです。
指番号が手書きしてありますが、2の指番号(レ)は、第3線に移動します。それにつられ、通常第3線で弾ける低音A(ラ)は第4弦ー4の指番号ーになります。

こうしてほぼ1年間、この位置(ハイポジション)で弾く練習をすると、慣れるものです。
(実際は、かなり早いパッセージもあり、難しい曲ではありました)
でも、初心者もいい線まで弾き込むことができたと、我ながら評価しています。
ハイポジションの恐怖は、大分緩和されました。

以上
 
 gakufu a