水曜日は、運動の日です。
カミさんとスポーツジムに通いはじめて、もう7、8年くらいになります。
私はしっかり運動をしたいので、家を一足早く出ます。
カミさんは、1時間くらい後からジムに来ます。
そして帰りは一緒です。 どこかで「遅い昼食 兼 早めの夕食」に行くのが習いです。
駅周辺にある食事処を探索し周ります。
その道すがら、私はカミさんから意外な話を聞きました。
昨日、買い物の前に入れたガソリン料金がまた高くなったね、という話題です。
「私、車のガソリン代は、私の口座から払っているの」
「すごいでしょう?」
「私の名前の銀行口座から引き落としているの」
そのことは知りませんでしたので、私は、私に恩を売る話かといぶかしく
思いました。
「でも、それがとても楽しいの」 (?)
「だって、私の名前の口座だから。何か一人前の大人になった気分」
「毎月銀行通帳から引き落としのその金額を見るのが楽しい」
そんなこと? 何で?
「だって結婚以来、あなた名義の銀行口座だけしか使ったことがないの」
「前に、私の年金口座を作ったとき、初めて
私だけのカード を作ろうと思ったの」
「自分がこうして立派にお金を払っている実感がするの」
「こんな歳になって、
初めて大人になった気持ち がするの」
私も初めて気が付きました。
カミさんが複雑な気持ちで、毎月の支払をしていたんだ!
いままで、カミさんは何もかも「世帯主名」の陰になっているんだ。
うっかりしていました。
・・・・
私は密やかな感動に包まれながら、歩いていました。
よかった。
カミさんの気持ちの重しが少しでも軽くなって、良かった。
カードを作るそんな簡単なこと、気が付かなくて、済まない、と 心の中で詫びました。
以上